なぜ株安と円高はセットになっているの?その3

株安と円高の相関関係について、前回までは円高が株安を引き起こすという株発信の方向で解説をしてきました。今回からは逆に株安が円高を引き起こすロジックについて解説したいと思います。

少々専門的な解説となっていきますが、ここでもやはり関係しているのは外国人投資家です。今や世界の株式市場は外国人投資家の影響力がとても大きくなっており、それは日本も同じです。

外国人投資家が日本の株を買う場合には、日本円が必要です。そのため、株を購入するのと同時に円を買います。これだけを見ると、株高と円高が同時に進むはずですね。そこで注目したいのが、外国人投資家の為替ヘッジです。

為替ヘッジとは為替差損を防ぐための保険のようなもので、多くの日本株投資家は両建てによるヘッジを掛けていると言われています。つまり、日本株を買うために円買いをする一方で、円売りのポジション持っておくというわけです。これにより、為替変動による損得をプライマイナスゼロにしておいた上で、日本株の上昇による利益を狙います。

しかし、これでもまだ疑問が残ります。円の両建てで株を売買しているのであれば円高という片方に進むことはないのでは?というものです。

株安と円高の相関関係について、前回は外国人投資家の為替ヘッジについて解説しました。今回は、そこで生じた疑問に対するお答えです。

外国人が日本株を買う際に円買いを入れ、その円の為替差損を防ぐために円売りのポジションを持ちます。これでプラスマイナスゼロですが、問題はこの先です。

この投資家が日本株を手放す時には株の売却と同時にリスクヘッジをしていた円売りポジションを解消します。つまり、円買いです。株の売却と円買いが同時に起きる可能性が高く、これが株安と円高の相関関係の理由として考えられています。

いずれもヘッジのためのポジションは先物市場で行うため、現物の通貨両替とは時系列のずれがあります。本来であれば株高と円高、株安と円安がセットになるはずなのですが、リスクヘッジ用のポジションが先物市場という現物ではない市場で行われるため、その先物市場に近いFXの相場で株安+円高、株高+円安という構図になってしまうのです。

しかし、実は原因はこれだけではありません。もっとこの相関関係に深く関わっている理由があります。



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