豪ドル円やポンド円はなぜクロス円と呼ばれるの?

通貨ペアにはストレートペアと、クロスペアがあります。この両者の違いは、そこに米ドルが関わっているかどうかです。つまり、ドル円やユーロドル、ポンドドルなどは全てストレートペアです。

ご存知のように米ドルは世界の基軸通貨になっているので、米ドルと自国通貨を貿易の決済などで両替する実需筋はとても多く、ストレートペアはこうした実需筋の動きに相場が影響を受けやすくなります。

一方のクロスペアは米ドルが関わっていないペアで、豪ドル円、ポンド円なども全てクロスペアです。クロスペアの中でも円がらみのペアはクロス円と呼ばれているのです。

例えば豪ドル円という通貨ペアがあるからと言っても、日本とオーストラリアの貿易において直接日本円と豪ドルを両替することは稀です。

日本円から米ドルに両替をして、その米ドルで代金決済をするというのが通常です。そのためFXで取引されている豪ドル円というのは合成ペアであり、投機目的で作られたものと言っても良いかも知れません。

中には例外的に日本円と中国人民元のように、米ドルを介することなく直接取引される通貨ペアもあります。GDPで世界第2位と第3位の国同士の貿易額は相当な規模になるので、直接両替ができる取引所を作ったほうがよいということで、今のような形になりました。そのため円元ペアは、ストレートペアの一種とも呼べそうです。



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